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掟を破るのがきみの習性だ
礼儀知らずで人の心を土足で
踏みにじむのは朝飯前だ
流れ者のように
あてもなくさまよい歩いては
善良な社会人の夢や希望
それにささやかな幸せを
鉛の靴の底で踏みにじり
胸元に大きな風穴をあけ
なにくわぬ顔をして
街から街へ移動している
そして
ヘドロが発生している臭い川を抱いて
おおいびきをかいて眠る

  −2−

人の群から離れて
1人生きる君の胸の中は
黒い風が吹き抜けている
決して 大多数の者とは接することはなく
はぐれて生きる君にはそれがふさわしい
和・協調・そんな優等生の言葉は
君の字引にはない
悲しみも苦しみも悩みも喜びさえも
分かち合える人をひたすら拒む
でも 君は平気
むしろその方が君の心を安定させる

- 3-

きみは風化したはぐれ鳥 
日本に上陸したことのない台風
きみの手は冷たい悲哀を愛撫する
きみの足は厳冬の飢えを支配する
きみは人生の裏街道から裏街道に続く 
渇いた道を歩きつづける
常人の世界から抹殺された道を誇りを持って歩いている
決して 表街道へ出ないことを鉄則にしている
闇から闇につづく道を灯りもつけず 
スタスタと歩きつづける
しかし どことなく男のさみしさと孤独 
それに 誰にも話したくない 
古傷が背中に錆びついている
頭の中には苦しみや悩みを 
小鳥を飼うように飼っている
決して 腹から笑うこともなければ
泣くこともない
いつも
心に青春がしとしとと冷たく降りつづいている

自画像

ー夢前孝行ー